財務セクション
財政状態及び経営成績の分析
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当 と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財 務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見 積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(a)固定資産の耐用年数
固定資産の耐用年数については適正に見積っております。2004 年3月期において、最近の通信事業を取り巻く急速な市場・環境 変化に対応するため、光海底ケーブルの耐用年数の短縮を実施し ましたが、現時点では新たに固定資産の耐用年数を短縮する必要 のあるものはありません。しかし、今後、想定される以上に市 場・環境及び技術上の変化が急速に進展した場合、あるいは、新 たな法律や規制が制定された場合には、耐用年数を短縮する必要 があるかもしれません。
(b)固定資産の減損
減損損失の算定にあたっては、他の資産又は資産グループのキャ ッシュ・フローから独立したキャッシュ・フローを生み出す最小 の単位によって資産のグループ化を行っております。その結果、 当連結会計年度において、ツーカー携帯電話サービスに係る資産
(PDC設備等)について1,042億円、国内伝送路等の一部を含 む遊休資産について99億円を減損損失として特別損失に計上し ております。
(c)繰延税金資産
帳簿上の資産・負債の計上額と税務申告書上の価額との一時的差 異に関して法定実効税率に基づき繰延税金資産及び負債を計上し
ております。また、将来の実現可能性を考慮して、繰延税金資産 に対して評価性引当金を計上しております。評価性引当金の必要 性を評価するに当たっては、予想される将来の課税所得水準及び 利用可能なタックスプランニングを考慮しております。なお、株 式会社パワードコムとの合併により引継いだ税務上の繰越欠損金 及び一時差異についても、将来の実現可能性を考慮し計上してお ります。
(d)年金給付費用、債務
退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される基礎 率に基づき算出されております。基礎率とは、主に割引率、予定 死亡率、予定退職率、予定昇給率などがあります。割引率は国内 の長期国債の市場利回りを基礎に算出しており、予定死亡率、予 定退職率、予定昇給率は、統計数値に基づいて算出されておりま す。また、期待運用収益率は、過去の運用結果に基づいて算出さ れております。
実際の結果が前提条件と異なる場合、また合併・分割等に伴う 制度変更があった場合、その影響は累積され、将来にわたって規 則的に認識されるため、将来期間において認識される退職給付費 用及び退職給付引当金に影響を及ぼします。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとお りであります。なお、本稿に記載した予想、予見、見込み、見通し、 方針、所感等の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にお いて判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性を内 在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際 の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
(概 観)
電気通信業界では、ブロードバンドサービス市場が成長を続け、 個人携帯電話市場が成熟する中で、固定通信市場における直収型 サービスの提供や、携帯電話市場における第3世代携帯電話での 新サービス・新料金メニューの導入、新規事業者の参入決定など、 事業者間のお客様獲得に向けた競争が新たな局面を迎えており ます。
このような情勢のもと、当社グループは、「戦略とスピード」を 主眼に、急速な環境変化に迅速かつ的確に対応するとともに、グ ループ全体としての持続的な成長とさらなる業績の向上を目指 し、激化する競争市場で勝ち抜くための事業基盤の強化を図って まいりました。
(移動通信市場における対応)
・競合他社との今後想定される競争激化、急速な環境変化への 対応
株式会社ツーカーセルラー東京、株式会社ツーカーセルラー 東海及び株式会社ツーカーホン関西を当社に吸収合併(昨年 10月)
(固定通信市場における対応)
・東京電力株式会社と通信事業における包括提携(昨年10月)
・当社と東京電力株式会社とのFTTH事業における統合サービス
「KDDI&TEPCO光キャンペーンプラン」の提供実施(昨年 11月開始)
・当社と株式会社パワードコムとの合併(本年1月)
(1)重要な会計方針及び見積もり
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
が あ っ た も の の 、 移 動 通 信 事 業 に お け る 第 3 世 代 携 帯 電 話
「CDMA 1X WIN」の拡販等により全体の年間純増シェア 48.1%を達成するなど、引続き移動通信事業の好調が主な増収 要因であります。また、固定通信事業においても「KDDIメタル プラス」の積極的な拡販並びに株式会社パワードコムとの合併
(本年1月)により増収となりました。
営業費用は2兆7,642億円、対前期1,403億円増、対前期比 では5.3%増加しました。これは、「CDMA 1X WIN」の拡販や
「KDDIメタルプラス」などの積極的な拡販を実施したことが主 な要因であります。以上の結果、営業利益は2,965億円と、対 前期4億円、対前期比0.1%の増益となりました。
1,129億円の減益となりました。税金等については、法人税、住 民税及び事業税611億円、法人税等調整額△745億円を計上し、 法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額をあわせた対前年比 較では1,015億円減少いたしました。この主な要因は、株式会社 パワードコムとの合併により繰越欠損金及び税務否認額を引継い だことに伴い650億円減少したことによるものであります。
少数株主損益は少数株主に帰属する利益が34億円、対前期13 億円の減少となった結果、当期純利益は1,905億円、対前期 100億円の減益となりました。
(a)営業収益 移動通信事業
平成17年10月の当社とツーカーグループ3社との合併に伴い、 当連結会計年度より「au事業」と「ツーカー事業」を統合し、
「移動通信事業」に変更いたしました。
移動通信事業では、第3世代携帯電話を主軸としたインフラの 強みを活かし、携帯電話端末、料金体系、コンテンツ等の総合的 な商品力強化により競合他社との差別化を図ってまいりました。
世界初「ワンセグ」対応モデルやau design projectモデル
「neon(ネオン)」など多彩な新端末を発売し、ラインナップを 充実
au携帯電話端末では、お客様のご要望の多様化に対応した多彩 な機種(年間で32機種)を発売し、ラインナップの充実に努め ました。
・GPSが進化した簡単位置確認サービス「安心ナビ」搭載 モデル
・世界初地上デジタルテレビ放送の移動体向けサービス「ワン セグ」対応モデル
・業界初の総合音楽サービス「au LISTEN MOBILE SERVICE」 (略称: LISMO (リスモ)) に対応する日本初の4GB大容量HDD
・au design projectの第5弾モデル「neon(ネオン)」
・「EZ FeliCa」、「モバイルSuica」などのサービスにも対応する 機種等を発売。
業界初の総合音楽サービス「au LISTEN MOBILE SERVICE
(au リッスンモバイルサービス)」(略称: LISMO (リスモ)) の 提供開始
EZ「着うた®」、EZ「着うたフル®」に続く新たな音楽サービス として、au携帯電話とPCがシームレスに連携する業界初の総合 音楽サービス「LISMO (リスモ)」の提供を開始しました。この サービスにより音楽をより身近にご利用いただける環境を実現し ます。
・対応機種同士で音楽のプレイリストを交換できる音楽コミュニ ケーション機能「うたともTM」などがご利用いただける「au Music Player(au ミュージックプレーヤー)」により、携帯 電話1つでユーザー同士が音楽をすすめあうことが可能です。
・PC音楽管理ソフト「au Music Port(auミュージックポート)」 により、au携帯電話とPCで音楽を共有することが可能です。
また、本年2月には、eショッピングモールサイト「au Shopping Mall(au ショッピングモール)」を開設し、au携帯電話のイン
(3)セグメント別の状況
財務セクション
ざまな商品を簡単に検索し、まとめてご購入いただけるサービス の提供を開始しました。
「ダブル定額ライト」、「家族割 ワイドサポート」、「MY割」の導入 など、料金プラン・割引サービスを充実
・「ダブル定額ライト」導入(2005年5月)
「CDMA 1X WIN」では、リッチなコンテンツをさらに多く のお客様に気軽にかつ安心してお楽しみいただくため、月額 1,000円(税込1,050円)から始まるパケット通信料定額 サービスいたしました。
・「家族割 ワイドサポート」導入(2005年11月)
「CDMA 1X」では、小・中学生及び60歳以上のお客様に基 本使用料1,500円(税込1,575円)※でご利用いただけ、
「家族割」を幅広い世代にまたがってご契約いただきやすく なることに合わせて、「家族割」適用回線数の上限を従来の 6回線から10回線に拡大いたしました。
※auご加入月から3ヶ月以内の場合は2,000円(税込2,100円)と なります。
・「MY割」導入(2006年2月)
「CDMA 1X」及び「CDMA 1X WIN」では、2年間の継続 利用を条件に、単独回線でご契約いただいても、月々の基本 使用料を「家族割」と「年割」を併せてご契約いただいている場 合と同じ割引率でご利用いただけるなど、料金メニューの充 実に努めてまいりました。
法人向け携帯電話ソリューションサービス
2004年11月に法人向けのサービス「OFFICE WISE」を開始 後、昨年12月には、セキュリティ強化や業務効率の向上などの ニーズに対応したサービス「ビジネス便利パック」に、ビジネス 伝言板機能などの新機能を追加いたしました。また、本年3月には、 長時間の外出でも電池切れしない大容量バッテリーと、リモート でのデータ削除や端末のロックなどのセキュリティ機能を盛り
込んだ法人向けau携帯電話「B01K」を発売するなど、さらなる サービスの充実に努めました。
ツーカー携帯電話からau携帯電話への同一電話番号でのご契約 変更受付開始
当社とツーカーグループ3社との合併に伴い、ツーカー携帯電話 をご利用のお客様がau携帯電話へのご契約変更をご希望される 場合に、ツーカーのご利用期間・ポイントを引き継いだまま同一 番号でau携帯電話へ契約変更を可能とし、さらには、本年2月よ り、同一電話番号でのご契約変更受付時に、EZwebのEメール アドレスの同一アドレスの引継ぎも開始いたしました。
これまで、当社は、お客様の多様なニーズにお応えすべく、 au携帯電話サービスおよびツーカー携帯電話サービスを提供し てまいりましたが、ツーカー携帯電話サービスの新規ご契約者が 大幅に減少していることや同一電話番号・同一Eメールアドレス でのau携帯電話サービスへのご契約変更も下期に71万契約と着 実に進んでいることを受け、ツーカー携帯電話サービスを本年6 月30日 をもって新規受付を終了することといたしました。今後 はau携帯電話サービスでのさらなる顧客満足度の向上を図って いきます。なお、今後、お客様のご利用状況などを踏まえ、ツー カー携帯電話サービスの終了について検討してまいります。
このように、第3世代携帯電話を主軸とした総合的な商品競争 力の向上に努めた結果、当連結会計年度の営業収益は2兆5,103 億円と、対前期1,978億円の増収となりました。
この要因として以下の要因が挙げられます。
ご契約数の純増
本年3月末の累計契約数は2,544万契約、累計シェア27.7%と なりました。年間純増数については、231万契約増加(純増シェ ア48.1%)し、営業収益の大幅な増収要因となりました。
参考)累計契約数(千台)
2005年3月末 2006年3月末 純増数 純増シェア
au 19,542 22,699 3,157 65.8%
内モジュール系 487 586 99
CDMA 1X WIN(EV-DO) 3,252 8,280 5,028
CDMA 1X 14,683 13,548 △1,135
CdmaOne 1,608 871 △737
ツーカー(PDC) 3,590 2,739 △850 △17.7%
合 計 23,132 25,439 2,307 48.1%
※純増数=新規契約数−解約数
しかしながら、本年秋にはモバイル・ナンバー・ポータビリティ
(MNP)が導入されるなど他社も第3世代携帯電話のシェア拡大
に向け攻勢が激しくなると予想されるため、当社グループとして も更なる商品総合力の向上に努めてまいります。
お客様層の拡大に繋がり、営業収益全体の底上げ効果となってあ らわれております。なお、当連結会計年度の総合ARPU(音声 ARPUとデータARPUの合計)は7,040円となり、対前期では 130円減少しておりますが、うちデータARPUは1,890円、対 前期150円の増加となり順調に上昇しております。
※ARPU:Average Revenue Per Unit(1契約あたりの月間平均収入)
・解約率の改善
お客様に魅力あるサービス・商品(端末、コンテンツ、アプリケ ーション、料金等)の提供、ブランド力の向上により、お客様の 解約率(au)は前期の1.44%から当期1.20%と大幅に改善して おります。
EV-DO Rev.Aの導入
au携帯電話のデータ通信専用のインフラであるCDMA2000 1x EV-DO方式の機能拡張したEV-DO Rev.Aを2006年中に導入す る 予 定 で す 。 EV-DO Rev.Aで は 、 デ ー タ 通 信 速 度 が 下 り 3.1Mbps、上り1.8Mbpsに高速化されるとともに、パケット通 信の遅延抑制などの品質制御が可能になり、これまでにない新た なサービスの提供を可能にする予定です。
固定通信事業
直収化・IP化・ブロードバンド化へ急激にシフトする事業環境の なか、直収型サービスである「KDDIメタルプラス」の拡販を推 進し、東京電力と通信事業における包括提携に基づき、株式会社 パワードコムとの合併、FTTH統合サービスの推進など、今後の 顧客基盤強化に繋げる展開を推進してまいりました。
・高品質IP電話サービス「KDDIメタルプラス」サービスの拡販 お客様の加入電話回線を当社の高品質IP網に接続することで、低 廉かつシンプルな料金体系で固定電話相当の機能を実現した高品 質IP電話サービスである「KDDIメタルプラス」の拡販を積極的 に展開してまいりました。本年3月末の開通数は180万回線とな りました。
このように直収化・IP化・ブロードバンド化への急激なシフトに対応 する事業活動を展開してまいりました結果、当連結会計年度の営業 収益は6,193億円、対前期232億円の増収となりました。この要 因として、通信手段が携帯電話・IP電話等へシフトする中で、メタルプ ラスの拡販を推進したことにより、減少傾向にあった音声系収入が 下期より上昇に転じたこと、また、インターネット系サービスの収益の 伸びは堅調、さらに株式会社パワードコムの合併に伴い広域イーサ ネットサービスの収入も増加したことが主な増収要因であります。
・東京電力株式会社との通信事業における包括提携合意と統合 サービスについて
昨年10月に、当社と東京電力株式会社は通信事業における包括的 な提携の合意し、これに基づき検討を重ねてまいりました。本年 4月には、当社に東京電力株式会社の光ネットワーク・カンパニ ーに係る事業を統合する方向で検討する旨の合意書を締結しまし た。具体的な合意内容は、「2007年1月1日を目途に、当社に東 京電力株式会社の光ネットワーク・カンパニーに係る事業を統合 することを前提に、今後、光ネットワーク・カンパニーの事業価 値算定等を含めた検討を行い、2006年9月末までに結論を得る」 というものです。
FTTH事業においても、昨年11月から提供している統合サービ スを本年6月目途に本格的に展開する予定です。
当社と東京電力株式会社は、今後、当社への本事業統合を進める ことにより、さらなる強固な通信事業グループの実現を目指します。
・固定電話網のIP化計画
当社はすでに、「固定電話網のIP化計画」を発表しておりますが、世 界に先駆け2007年度までに当社固定電話網を全てIP化する予定 です。これにより、「ひかりone」と「KDDIメタルプラス」のバック ボーンである当社独自の高品質IP網を拡張し、既存固定電話交換 機をソフトスイッチに置き換えることで、諸設備の低コスト化を図 るとともに、当社ネットワークへの直収化を推進し、NTT東西への 接 続 料 支 払 い を 低 減 で き ま す。お 客 様 に とって も 、高 品 質 な サービスを低廉な料金でご利用することが可能となります。
財務セクション
PHS事業
前連結会計年度(2004年10月)にPHS事業を譲渡したことに より、当連結会計年度から「PHS事業」は消滅しております。
なお、前連結会計年度の営業収益(事業譲渡前の中間期におけ る営業収益)868億円が対前期比で減少しております。
その他事業
その他事業については、情報通信市場の急速な環境変化に迅速か つ的確に対応し、当社グループ全体の競争力を強化するため、グル ープ会社間における業務の集約による経営資源の効率化を図ると ともに、今後の成長が見込まれる事業分野を強化してまいりました。
具体的には、当社の連結子会社である株式会社KDDIエボルバ
(コールセンター事業)は、事業の集約及び収益拡大に向け、シ ーティーシー・クリエイト株式会社(2005年5月)、有限会社 ケイエスエス・クリーン(2005年7月)、株式会社ツーカーサ ービス(2006年2月)と、それぞれ株式会社エボルバを存続会 社として合併しました。
当連結会計年度の営業収益は1,035億円、対前期221億円の 増収となりました。
(注)上記に記載しているセグメント別の営業収益は、外部顧客に対する 売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。また、当連結会計 年度に、セグメントの事業区分を変更したことにより、対前期比は変更後 の数値と比較しております。
(b)営業費用 移動通信事業
当連結会計年度の営業費用は2兆1,559億円、対前期1,356億 円増加しました。
主に以下の増加要因が挙げられます。
携帯電話端末販売原価の増加
「au design project」のオリジナルデザイン端末や「CDMA 1X WIN」対応機種のラインナップの充実などにより、新規ご約 数の増加や「CDMA 1X WIN」への移行が加速され、au携帯電 話端末全体の販売原価が増加いたしました。しかし、携帯電話端 末の調達コストについては、端末の高機能化が進む中、開発費等 の低減に努めており、1台あたり平均では前期に比べ低下してお ります。
「CDMA 1X WIN」の拡販、販売コミッションの抑制
お客様のご契約に伴い販売代理店へ販売コミッションを支払って おり、当連結会計年度の総額はau一般端末ベースでは4,920億 円、対前期で480億円増加いたしました。これは、au携帯電話 端末の販売台数(新規販売及び機種変更)が当連結会計年度 1,325万台、対前期で166万台の増加によるものであります。 しかし、au携帯電話端末のコミッション単価(新規販売及び機 種変更)については、1台あたり平均37,000円と、対前期で
1,000円減少しております。
その他の主な増加費用は、営業収益の増加に伴うアクセスチャ ージ、設備の保守及びお客様対応委託費等であります。
固定通信事業
当連結会計年度の営業費用は6,806億円と、対前期842億円増 加いたしました。主な増加要因は以下のとおりです。
「KDDIメタルプラス」の積極的な拡販によるメタルプラス関連 費用の増加
主な費用項目は、コミッション、ドライカッパー使用料、NTTに対 する業務委託費、その他お客様対応委託費等の増加であります。
設備投資による減価償却費の増加
設備投資については主に「KDDIメタルプラス」サービス向けの 新たな投資(メタルプラスのエリア展開等)を計画的に実施し、 減価償却費は対前期155億円増加いたしました。
その他の主な増加費用は、営業収益の増加に伴うアクセスチャ ージ等であります。
PHS事業
前連結会計年度の営業費用(事業譲渡前の中間期における営業費 用)813億円が対前期で減少しております。
その他事業
グループ全体の競争力強化と業務集約による経営資源の効率化及 び成長の見込まれる事業分野の強化を行なってまいりました。
当連結会計年度の営業費用は営業収益の増加に伴い991億円 と、対前期で186億円の増加となりました。
(c)営業利益
当連結会計年度の営業利益は2,965億円と、対前期4億円の増益 となりました。セグメント別では、移動通信事業は営業利益 3,544億円、対前期621億円の増益、固定通信事業は営業損失 613億円、対前期609億円の減益、その他は営業利益43億円、 対前期34億円の増益となりました。(なお、PHS事業は当期セ グメント消滅のため前期比で54億円減少)
(d)営業外損益の純額
当連結会計年度の営業外損益の純額は25億円の損失と、対前期 比72億円損失が減少いたしました。この要因として以下のこと が挙げられます。
支払利息
当連結会計年度末における当社グループの有利子負債は7,706 億円、対前期末で939億円減少しました。これに伴い当連結会 計年度の支払利息は156億円、対前期52億円減少いたしました。
(e)経常利益
当連結会計年度の経常利益は2,940億円と、対前期76億円の増 加となりました。
(f)特別損益の純額
当連結会計年度の特別損益の純額は1,133億円の損失となり、 対前期1,205億円損失が増加しました。特別損益のうち金額的 に重要性のある主な内容は以下のとおりであります。
(当連結会計年度)
債務免除益12億円(特別利益)
連結子会社のケイディディアイ海底ケーブルシステム株式会社の 清算結了により、海底ケーブル工事における一部債務に対する債 務免除益であります。
減損損失1,142億円(特別損失)
当社グループは、減損損失の算定にあたって、他の資産又は資産 グループのキャッシュ・フローから独立したキャッシュ・フロー を生み出す最小の単位によって資産のグループ化を行っており、 その結果、当連結会計年度で計上した減損損失の主な内容は以下 のとおりであります。
ツーカー携帯電話サービスに係る資産の減損
ツーカー携帯電話サービスに係る資産(PDC設備等)については、 新規ご契約者が大幅に減少していることやau携帯電話サービスへ の契約変更が進んでいることを受け、本年6月30日をもって新規 受付を終了させていただくこと等から、帳簿価額を回収可能価額 まで減額し、当該減少額を減損損失1,042億円として特別損失に 計上しております。(その内訳は、機械設備609億円、空中線設備 225億円、ソフトウェア60億円、その他148億円であります。な お、当資産グループの回収可能価額は使用価値により測定してお り、将来キャッシュ・フローを2.45%で割引いて算定しております。)
国内伝送路等の一部を含む遊休資産の減損
国内伝送路等の一部を含む遊休資産については帳簿価額を回収可 能価額まで減額し、当該減少額を減損損失99億円として特別損 失に計上しております。(その内訳は、機械設備12億円、市外線 路設備30億円、海底線設備29億円、その他28億円であります。
減損損失234億円(特別損失)
海底ケーブルの一部を含む遊休資産について帳簿価額を回収可能 額まで減額し、当該減少額を減損損失として234億円特別損失 に計上しております。
(g)税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,806億円と、対 前期1,129億円の減益となりました。
(h)法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額
当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税は611億円、 法人税等調整額は△745億円を計上し、法人税、住民税及び事 業税と法人税等調整額をあわせた対前年比較では1,015億円減 少いたしました。この主な要因は、株式会社パワードコムとの合 併により繰越欠損金及び税務否認額を引継いだことに伴い650 億円減少したことによるものであります。
(i) 少数株主利益
少数株主利益は、主に沖縄セルラー電話株式会社の少数株主に帰 属する利益であり、当連結会計年度は34億円となりました。な お、対前期比では13億円減少しておりますが、減少した主な要 因は、前期の少数株主利益48億円に、ディーディーアイポケット株 式会社の上期分の少数株主利益が含まれているためであります。
(j)当期純利益
当連結会計年度の当期純利益は1,905億円と、対前期100億円 の減益となりました。
今後の電気通信事業界において、以下の事業環境や競争局面が 予想されます。
・移動通信市場では、モバイル・ナンバー・ポータビリティ
(MNP)の導入や新規事業者の参入、地上デジタルテレビ放送 の移動体向けサービス「ワンセグ」の開始による通信と放送の 融合など新たな競争局面を迎える。
・固定通信市場においても、法人のお客様向けサービスでは価格 競争等の激化や、個人のお客様向けサービスでは、FTTHサー ビスの普及によるお客様獲得に向けた新たな展開。
財務セクション
このような状況の中、当社は、今後の成長を支える収益基盤を 確立すべく、事業環境の変化に迅速に対応するとともに、常にお 客様のニーズを反映した事業展開を行ってまいります。
・移動通信事業におきましては、「CDMA 1X WIN」のさらなる 拡販やお客様がご利用しやすい料金プラン・割引サービスの提 供により、今まで以上に快適なモバイル環境の提供に努め、ビ ジネス領域の拡大を目指してまいります。
・固定通信事業におきましては、従来からの「KDDIメタルプラ ス」・「KDDI光プラス」・「KDDI光ダイレクト」などの直収 型サービスの提供に加え、東京電力株式会社とのFTTH事業に おける統合サービスの拡充及びCATV会社との連携等を進め、 顧客基盤のさらなる拡大を目指してまいります。
(a)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 5,755億円の収入 対前期368億円収入増
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結 会計年度と比較して368億円増加し、5,755億円の収入となり ました。この主な要因は、携帯電話端末等の仕入債務の増加等に よるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 4,359億円の支出 対前期2,994億円支出増
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結 会計年度と比較して2,994億円支出増加の4,359億円の支出と なりました。この主な要因は、前連結会計年度にPHS事業譲渡 による収入2,062億円があったこと及び設備投資が前連結会計 年度と比較して723億円増加したことによるものであります。 設備投資の主な内訳は、移動通信事業においては、「CDMA 1X」 及び「CDMA 1X WIN」のサービスエリアの拡充や通話品質向 上のための無線基地局及び交換系設備の整備、固定通信事業にお いては、「KDDIメタルプラス」サービス等の設備の新設等であ ります。
(フリー・キャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシ ュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、前連結会 計年度と比較して2,625億円減少し1,396億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 2,569億円の支出 対前期1,191億円支出減
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結 会計年度と比較して1,191億円支出減少の2,569億円の支出と なりました。主な減少要因は、有利子負債の減少に伴う約定返済 額の減少等によるものであります。
(b)流動性
当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の 残高は1,510億円と、前連結会計年度末2,225億円と比較して 715億円減少しました。これらのいわゆる手元流動性残高につき ましては、当社の財務状況及び金融環境に応じ変動しております。 なお、株式会社パワードコムの合併等による現預金の増加は 447億円であります。
(c)資金需要
当連結会計年度におきましては、借入金返済資金に充当するため、 昨年9月に第1回無担保社債250億円及び第2回無担保社債250 億円を発行いたしました。その他の所要資金につきましては、自 己資金及び借入金により賄っており、当連結会計年度末における 社債残高は前連結会計年度末比61億円増の3,346億円、借入金 残高は974億円減少の4,360億円となりました。
(4)資本の源泉及び資金の流動性に係る情報
(e)為替リスク
当社グループは、外貨建ての営業取引、海外投融資等に伴う為替 変動リスクに対して、各通貨建ての資産負債のバランスを勘案し つつ、必要に応じ為替予約及び通貨スワップ等を利用し、ヘッジ を行う方針であります。
(f)財政政策
当社グループは、資金調達に関し、低コストかつ安定的な資金の 確保を基本に、財務状況や金融環境に応じ、最も有効と思われる 調達手段を選択することを方針としております。
また、親会社による資金の集中化及び効率化についても積極的 に進めております。大部分の子会社における資金の過不足につい て親会社が一括で管理を行い、これによる資金需要については調
達力のある親会社が賄い子会社へ貸付ける体制を整備することに より、ファイナンスコストの抑制に努めております。
これらの結果、当連結会計年度末の連結有利子負債残高7,706 億円における直接調達と間接調達の比率は43:57、長期資金調 達比率(※)は68.01%、親会社における調達比率は99.02% となりました。
なお、当社の格付については、格付投資情報センターより長期 優先債務格付Aを付与されております。
※社債及び長期借入金を有利子負債で除したもの。
(g)偶発債務
当 連 結 会 計 年 度 末 に お け る 第 三 者 に 対 す る 債 務 保 証 残 高 は 1,128億円であります。
財務セクション
参考データ
百万円 百万ドル
営業収益 グループ外売上
電気通信事業 附帯事業 セグメント間売上 営業利益
特別損益(損失) 当期純利益
フリーキャッシュフロー EBITDA
売上高営業利益率 EBITDAマージン
2006 21,371 21,147 16,204 4,943 224 3,018
(896) 1,237
2,266 5,152
14.1% 24.1% 2006
2,510,395 2,484,202 1,903,427 580,775 26,193 354,439 (105,296) 145,303
266,178 605,172
14.1% 24.1% 2005
2,312,537 2,293,525 1,751,053 542,473 19,012 292,251 (252) 171,698
190,636 548,859
12.6% 23.7% 2004
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
— 2003
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
— 2002
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
— 移動通信事業
百万円 百万ドル
営業収益 グループ外売上
電気通信事業 附帯事業 セグメント間売上 営業利益(損失) 特別損益(損失) 当期純利益(損失) フリーキャッシュフロー EBITDA
売上高営業利益率 EBITDAマージン
2006 5,272 4,416 4,004 412 856 (522)
(82) 224
(871) 353
-9.9% 6.7% 2006
619,314 518,716 470,391 48,325 100,598 (61,309) (9,590) 26,362
(102,317) 41,451
-9.9% 6.7% 2005
596,041 494,729 451,632 43,096 101,312 (310) (18,118) (4,413)
(3,066) 87,494
-0.1% 14.7% 固定通信事業
百万円 百万ドル
営業収益 グループ外売上 セグメント間売上 営業利益(損失) 特別損益(損失) 当期純利益(損失) 売上高営業利益率
2006 881 493 388 37 266 297
4.2% 2006
103,503 57,896 45,607 4,381 31,298 34,861
4.2% 2005
81,381 46,399 34,982 951 2,093 1,565
1.2% その他事業
2004 623,104 529,119 484,512 44,607 93,984 16,421 (74,466) (29,935)
68,559 112,402
2.6% 18.0% 2003
601,874
— 556,047 45,827
— 60,290 (3,071) 32,264
116,927 176,809
10.0% 29.4% 2002
651,929
— 607,664 44,265
— 30,525 (17,526)
4,137
55,485 157,467
4.7% 24.2%
2004 80,371 50,680 29,691 545 (4,058) (3,439)
0.7% 2003
196,656
—
— (1,002) (3,007) (9,868)
— 2002
276,974
—
— 4,063 (12,921) (11,578)
1.5%
セグメント間売上 営業利益(損失) 特別損益(損失) 当期純利益(損失) フリーキャッシュフロー EBITDA
売上高営業利益率 EBITDAマージン
121 7,939 1,572
947
1,021 2,472
16.6% 26.0% 14,228
932,557 184,643 111,299
119,908 290,390
16.6% 26.0% 24,859
273,106 (68) 161,157
132,561 481,387
13.1% 23.0%
百万円 百万ドル
営業収益 グループ外売上
電気通信事業 附帯事業 セグメント間売上 営業利益
特別損益(損失) 当期純利益(損失) フリーキャッシュフロー EBITDA
売上高営業利益率 EBITDAマージン
2006 862 840 740 100 23 90 (0) 57
219 268
10.4% 31.1% 2006
101,271 98,626 86,888 11,738 2,645 10,552 (28) 6,652
25,740 31,453
10.4% 31.1% 2005
231,396 225,682 192,649 33,034 5,714 18,431 (184) 10,541
58,075 66,811
8.0% 28.9% TU-KA事業
* 2005年10月に移動通信事業セグメントに統合されたことに伴い、06/3期の数値は06/3期中間決算までの旧ツーカー事業の数値を参考として掲載さ せて頂きます。
* 2005年10月に移動通信事業セグメントに統合されたことに伴い、06/3期の数値は06/3期中間決算までの旧au事業の数値を参考として掲載させて頂 きます。
14,453 239,469 1 129,995
207,251 437,651
13.1% 23.9%
— 53,786
(4,250) 21,005
96,571 245,092
3.3% 15.1%
— 57,396 (155,071) (58,713)
15,643 269,127
3.8% 17.7%
2004 274,329 267,929 223,040 44,890 6,400 16,304 1,104 8,043
54,951 72,097
5.9% 26.3% 2003
318,070
— 255,412
62,658
— 6,200 (1,713) (3,227)
52,137 66,471
1.9% 20.9% 2002
358,260
— 286,278
71,982
— 3,784
— (3,276)
14,831 63,400
1.1% 17.7%